About
「SARTORY TOKYO(サルトリー東京)」という店名は20世紀を代表するフランスの製作者
Eugene SARTORYに由来しています。
1871年、フランスのミルクールで生まれたE.SARTORYは
子供の頃から、弓メーカーであった父親から手ほどきを受けていました。
向上心の強い彼は、Charles PECCATTE を始めとする偉大な製作家の工房を転々とし、
すばらしい師 Joseph Alfred LAMY の工房に入ります。
1887年、彼が16歳の時、ブリュッセルのコンクールで金メダル獲得。
ようやく自分のスタイルの弓を作ることが許されるようになりました。
その後、18歳で独立、24歳でリヨンのコンクール金メダル獲得、
29歳でパリの国際コンクールで世界一の栄光に輝きます。
34歳の時にはリエージェのコンクールで栄誉賞受賞、
35歳でミラノのコンクールで栄誉賞受賞、
37歳でロンドンのコンクールで栄誉賞受賞。
1946年、75歳でその生涯を閉じるまで、実に6つのコンクールで賞をとり、
そして、またその技は多くの若い職人に受け継がれていったのでした。
彼の主な弟子としてはJules FETIQUE、Louis MORIZOT、Louis GILLETなどが有名です。
「SARTORY TOKYO(サルトリー東京)」という店名には単にSARTORYのコレクションが
充実しているというだけでなく、偉大な製作家、E.SARTORYのように、
素晴らしい弓を後世に残し、繋いでいきたいという想いが込められています。
ディレクター紹介
Clement Lalubin (クレモン・ラリュバン)
16歳でフランス・ミルクールにある国立ヴァイオリン製作学校に入学、3年間ヴァイオリン製作を学ぶ。
南フランスに移り、クレモナでヴァイオリン製作を学んだJean Seyral氏と共に2年間仕事をした。
1995年、世界的に有名なJean Frederic Schmitt氏のリヨンのアトリエで3年間勤務、高度で専門的な修理技術を習得した。
その後来日して20年来、都内楽器店でチーフリペアマンとして勤務、現在に至る。
稲葉英介
ルーマニア、ブカレストに絵画留学中にチェロに触れ、ヴァイオリン製作を志す。
その後3年間、ヴァイオリン製作家、ディーラーであるLouis Caporale(ルイス・カポラレ)にヴァイオリン製作を師事。その後10年来、都内の弦楽器店でリペアマンとして勤務。現在に至る。
グループ代表挨拶
中澤 創太
SARTORY TOKYO(サルトリー東京)はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弓を専門に販売、修理、毛替え、製作を行う楽弓専門店として、2016年、東京都渋谷区千駄ヶ谷にオープンいたしました。日本には多くの弦楽器専門店がありますが、当店は唯一弓に特化した専門店です。店内は入門者向けのお求め易いものから演奏家、コレクター向けの希少なオールドフレンチ弓まで、常時300本を超える商品を取り揃え、お客様にゆっくりと弓を選んでいただける環境を整えております。
Francois TOURTE 、Dominique PECCATTE、Eugene SARTORYを始めとする上級クラスの貴重なコレクションが充実しており、特に店名でもある「SARTORY」の弓は約30本と、他に類を見ないコレクション数がございます。
また、当店の展開するオリジナル弓コレクションは、良質な古い材料を用い、一本一本職人の手作りで製作しており、店内で自由にご試奏して頂くことができます。弓よりはまず楽器という方が多くいらっしゃいますが、弓によって楽器の奏でる音は驚くほど大きく変わります。またわずかな重心のずれ、歪み等のある弓を長く使用されていると、知らず知らずのうちに変な癖がついてしまったり、上達が遅れてしまう原因となります。当店では、経験豊富な職人がお客様の様々なご要望をお伺いし、弓選び、修理のご相談をお受けいたします。どうぞごゆっくり弓の世界をご堪能ください。